
年金って、早めに貰うことが出来るってほんと?

YouTubeにも、「早めに貰うと損」とか「遅くだと得」とか動画がいっぱいあって、どれが正解かよくわかんないよね。
年金って、なんだろう?
子どもに聞かれて、うまく答えられなかった。
このシリーズでは、そんな問いの入り口を、ひとつずつやさしく整理しています。
年金は「65歳からもらえる」?
年金は「65歳からもらえる」と思っている方も多いかもしれませんね。
でも実は、年金は「早くもらう」「遅くもらう」という選択ができる制度になっています。
今回は、「年金っていつからもらえるの?」「早くもらうと損?遅くもらうと得?」という疑問について、制度の仕組みと考え方をやさしく整理してみます。
※ここでは、国民年金(老齢基礎年金)の受け取り方についてご紹介します。
早くもらう「繰上げ受給」って?
年金は原則65歳からもらえる
年金は原則65歳からもらえますが、60歳から前倒しして受け取ることもできます。
これを「繰上げ受給」といいます。
ただし、早くもらう分、毎月の年金額は少し減る仕組みになっています。 例えば、60歳から受け取ると、65歳よりも約24~30%ほど少なくなることもあります。
遅くもらう「繰下げ受給」って?
逆に、65歳よりも後に受け取り始めることもできます。 これが「繰下げ受給」です。
75歳まで遅らせることができ、その分、毎月の年金額は増える仕組みです。 最大で84%ほど増えるケースもあります。
どちらが得なの?
「早くもらうと損?」「遅くもらうと得?」
そう聞かれることもありますが、実は一概にどちらが得とは言えません。
たとえば:
- 健康に不安があるなら、早く受け取って安心したい。
- 長く働く予定なら、遅らせて年金額を増やすのも選択肢。
- 家族の介護や生活費など、状況によって選び方は変わります。
自分の人生に合わせて選べる制度
年金の受け取り方は、「制度の数字」だけでなく、「自分の人生設計」に合わせて選ぶことができます。
「年金って、もらう時期を選べるんだ。」
「早くもらうのも、遅くもらうのも、自分の暮らしに合わせていいんだ。」
そんなふうに、“自分で選べる制度”なんです。
まとめ
- 年金は原則65歳からもらえる。
- 60歳から早くもらうと、毎月の金額は減る(繰上げ受給)。
- 75歳まで遅らせると、毎月の金額は増える(繰下げ受給)。
- どちらが得かは、健康・働き方・家族の状況などによって変わる。
「制度の仕組みを知ること」は、「自分の人生を見守ること」にもつながります。
気になる方は、日本年金機構の公式サイトなどで、具体的な金額や手続きも確認できますよ。
[参考]
日本年金機構「年金の繰上げ・繰下げ受給」