
早めに貰える特別支給の老齢厚生年金ね。なんとなくわかったよ。
でも、それをもらっても、働きすぎると年金が減るらしいって友達が言ってたんだけど。それは何のことだろう?

それ、会社の先輩も言ってた。でもよくわかんないって。
年金や制度って、なんだろう?
子どもに聞かれて、うまく答えられなかった。
その経験を出発点に、このブログでは、社会保障のしくみを、ひとつずつ、いっしょに見ていきたいと思います。
働きすぎると年金が減るって言われると、驚きますよね。
どういうことなのか、ひとつずつ、みていきましょう。
在職老齢年金
年金をもらえる年齢になった人が、働き続けている場合に、年金の一部が減額されるしくみがあるんです。
これを在職老齢年金といいます。
でも、実際に減額される人って、どのくらいいるのでしょうか?
減額される人は約16%
在職老齢年金の対象になるのは、 特別支給の老齢厚生年金を受け取っている60代前半の人と、 本来の老齢厚生年金を受け取っている65歳以上の人。
でも、減額される人はほんの一部なんです。
在職老齢年金を受けとっている人のうち、 実際に支給停止になる人はだいたい16%。
つまり、8割以上の人は年金を減らされていないということになるんです。
一定額は51万円→62万円
どんな制度かというと、働いて得た給与(総報酬月額相当額といいます)と「年金の金額」(報酬比例部分)を合計して、一定額を超えると減額されるというもの。
その一定額とは、2025年度は月51万円。
2026年度からは月62万円まで引き上げられる予定です。
実際に支給停止になる人の割合は先ほどの16%から更に少なる鳴る可能性があります。

でも、がんばって働いたら損をするってこと?
働いた分の給与はそのまま受け取れますし、年金が減ったとしても、将来の年金額が増える可能性はあります。
それは、働きながら厚生年金に加入し続けることで、年金額が毎年見直されて積み増されるしくみ(在職定時改定といいます)があるからです。

そっかー。
逆に60歳を超えて給与が減った人には何かないの?
60歳になって給与が下がった場合の制度もあります。
高年齢求職者給付金と高年齢雇用継続給付金 というものですが、それはまた別の記事で書いてみますね。

いろんな制度があるのは分かったけど「年金がカットされるかも。」というのはやっぱり怖いなあ。
そうですね。
でも、せめて制度のしくみを知っておくことで、少しだけ安心して働き続けることができるかもしれませんね。
以下の公式サイトもおすすめです。
総報酬月額相当額と在職定時改定についても、また別の記事で書いてみようと思います。