
父さん、この前「社会保険には、メリットとデメリットがある」って言ってたよね。
実際、どんなことがあるの?

106万円や130万円の壁というやつがあるって聞くよね。
でも、何だかよくわかんないよね…。
年金や制度って、なんだろう?
子どもに聞かれて、うまく答えられなかった。
その経験を出発点に、このブログでは、社会保障のしくみを、ひとつずつ、いっしょに見ていきたいと思います。
扶養から外れる「2つの壁」
この前は、社会保険ってなに?というお話をしましたね。
社会保険に入る条件として、金額の壁というのが2つあります。
その壁について、一緒に見ていきましょう。
扶養とは
ここでいう扶養とは、家族の誰かが社会保険に入っていて、その人の助けを借りて自分も社会保険の恩恵を受けられる状態のこと。
ただし、自分で一定以上稼ぐようになると、扶養から卒業して、自分で社会保険に入らなければいけなくなります。
これが「年収の壁」です。
第一の壁:106万円の壁
対象: パートやアルバイトで働く人のうち、次の4つの条件をすべて満たす人
- 週の労働時間が20時間以上
- 月額賃金が8.8万円以上(年収約106万円)
- 勤続期間が2ヶ月を超える見込み
- 従業員51人以上の会社で働いている
この壁を超えると、自分で健康保険と厚生年金に加入することになります。
お給料から保険料が天引きされるようになりますが、その分、将来もらえる年金が増えたり、病気やケガで働けない時の手当がもらえるなど、手厚い保障が受けられるようになります。
第二の壁:130万円の壁
対象: 会社の規模や労働時間に関係なく、ほとんどの人が対象になります。
どんな働き方をしていても、年収が130万円以上になると、自分で社会保険に加入しなければなりません。
自分で社会保険に加入する場合は
自分で社会保険に加入する場合は、会社の社会保険に入るか、会社に入っていない人は国民健康保険と国民年金に加入することになります。
壁を超えたら損?
どちらの壁も「超えてしまったら損」と考える人もいるかもしれませんが、そうとも限りません。
給与から保険料が引かれることで手取りは減りますが、将来の安心を手に入れるための「貯金」と考えれば、損とは言えないかもしれませんね。
2025年現在、この壁は揺れている?
ちなみに、「106万円の壁」の条件のひとつだった「従業員が101人以上の会社」という基準は2024年10月から「51人以上の会社」まで対象が広がりました。
2026年10月には「106万円/年(8.8万円/月)」という条件もなくなります。
つまり、週20時間以上働いているかどうかがポイントになります。
将来的には、もっと社会保険への加入の条件が変わる可能性も出てきています。
詳しい情報は、日本年金機構や厚生労働省の公式サイトで確認できますので、もしよかったらご覧ください。
[参考]
厚生労働省「年収の壁」への対応

ちょっと待って。
103万円の壁っていうやつもあるよね?それはまた別?

ええっと、それは…、今度、また聞いてみよう。