社会人2年目は、給与が減る?

社会保険
長男
長男

父さん、社会人2年目は、給料が減るって聞いたことがあるけど、そうだった?

父

遥か昔…、確かにそんなことがあったような。
でも何故減ってたのか、当時は調べることもなかったな…。

年金や制度って、なんだろう?

子どもに聞かれて、うまく答えられなかった。

その経験を出発点に、このブログでは、社会保障のしくみを、ひとつずつ、いっしょに見ていきたいと思います。

社会人2年目は手取りが減る?

会社勤めを始めて1年が過ぎる頃、「昇給したはずなのに、手取りが減った。」と言う声を時々聴くことがありますね。

その背景には、住民税や社会保険料の仕組みが関係しています。

社会人2年目、手取りが減る理由①「住民税」

まず住民税について。

これは前年の所得に対して課税される税金です。

社会人1年目は、前年にほとんど収入がないため、住民税がほとんどかかりません。

しかし2年目になると、1年目の給与が反映され、住民税が本格的に課税されます。

6月から給与天引きが始まり、毎月の手取りに影響が出るのです。

これがいわゆる「住民税が2年目から高くなる」仕組みです。

ちなみに学生時代にアルバイトで多くの収入があった場合は、社会人1年目から住民税が課税されることもあります。

この点は、すでに別記事で紹介した103万円(123万円)の壁とも関係しています。

社会人2年目、手取りが減る理由②社会保険料の「標準報酬月額」

社会保険料は、実際の給与額ではなく「標準報酬月額」という制度に基づいて計算されます。

これは、報酬(労働の対価)を一定の幅で区切り、みなしの金額として扱う仕組みです。

健康保険や厚生年金の保険料は、この標準報酬月額に保険料率を掛けて算出されます。

これがいわゆる「標準報酬月額による保険料計算」です。

新入社員の場合、入社月から社会保険に加入しますが、保険料の控除は翌月の給与から始まるのが一般的です。

たとえば4月入社なら、5月の給与から保険料が引かれます。

新入社員の標準報酬月額は、実際の給与がまだ定まっていないため、会社が届け出る「みなしの額」で決定されます。

その後、昇給などがあれば「随時改定」、毎年の給与実績に応じて「定時決定」で見直されます。

制度の詳細は、日本年金機構の公式サイトが参考になりますので、是非そちらもご覧ください。

[参考]
日本年金機構「標準報酬月額」

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