
ねえ、父さん。海外で働いたら、日本の年金ってどうなるの?

さー…、
今度、海外で働いているおまえの伯父さんに聞いてみようか。
年金や制度って、なんだろう?
子どもに聞かれて、うまく答えられなかった。
その経験を出発点に、このブログでは、社会保障のしくみを、ひとつずつ、いっしょに見ていきたいと思います。
海外で働くと、日本の年金はどうなるの?
日本で働いていると、毎月”年金のためのお金”を払っています。
これは「将来の自分のため」と思っている人も多いかもしれません。
でも実は、今払っているそのお金は、今の高齢者の生活を支えるために使われています。
このしくみは「みんなで支え合う」制度なんです。
海外に住むと、年金のしくみはどうなる?
日本を離れて海外で暮らすようになると、 基本的には義務的な「日本の年金制度への参加」からは外れることになります。
つまり、毎月の義務としての支払いはなくなります。
でもそれは、”将来の受給額に影響する”可能性があるということ。
住民票をどうするか——それが、年金の“参加”に関わる大きな分かれ道になります。
じゃあ、海外で働いたら年金はもらえないの?
実は、条件を満たせば、海外にいても日本の年金を受け取ることができます。
たとえば——
- 日本で10年以上、年金制度に参加していた
- 海外に住んでいても、希望して払い続けている
- 日本とその国が「年金制度をつなぐ約束」をしている
こうした条件を満たしていれば、将来、日本の年金を受け取れる可能性があります。
国どうしの“年金の約束”って?
日本と一部の国では、「年金制度をつなぐ約束(社会保障協定)」を結んでいます。
これは、海外で働く人が「二重にお金を払わなくて済むようにする」ための制度です。
たとえば——
- アメリカで働く → アメリカの制度に参加
- 日本で働いた期間と合わせて、年金を受け取る資格を満たす
つまり、国をまたいでも“年金のつながり”を守るしくみがあるんです。
海外で働くことと、年金のつながり
「海外で働く=日本の年金が切れる」ではありません。
- 自分で払い続けるかどうか
- 働く国が“約束”を結んでいるかどうか
- 将来どこで暮らすか
そのつながり方によって、将来の受け取り方も変わってくることがあります。
どんなふうにつながっていくのか、少しずつ見えてくるといいですね。
まとめ
「海外で働くと、年金ってどうなるんだろう?」そんな疑問の奥には、“これからの暮らし方”を考えるヒントが隠れているのかもしれませんね。
制度の細かな部分は、専門機関の案内がいちばん確かです。気になる方は、公式サイトをのぞいてみてくださいね。
日本年金機構「海外への転出/海外からの転入」
厚生労働省「海外で働かれている皆様へ(社会保障協定)」
外務省「海外在住者と日本の医療保険・年金」