
ねえ父さん。
おれは来年から年金というものを払わなきゃいけないの?

ああ、そうだね。
確か20歳からだったよな…。急にどうした?

バイトの先輩が「年金払うのキツい」って言ってたから。
なんかよく分かんないけど、年金ってなに?

え?それは…うーん。

そういえば毎月の給料から引かれているけど…。
具体的に何に使われているんだっけ?どういう仕組みなんだっけ?
息子にうまく説明できる自信がない。これはまずい。ちゃんと知っておかねば。
年金って、なんだろう?
子どもに聞かれて、うまく答えられなかった。
このシリーズでは、そんな問いの入り口を、ひとつずつやさしく整理しています。
年金とは「かもしれない」に備えるもの
年金は「老後のお金」だけではありません。
払うのは義務だし、払わないと将来年金がもらえない、というのはよく聞きますよね。
年金は大きく分けて、次の3つの「かもしれない」に私たちを助けてくれる「社会の助け合い制度」のような役割です。
老後に働けなくなって生活費が足りなくなるかもしれない
これは皆さんがイメージしやすい、いわゆる「おじいさんおばあさんになった時にもらえるお金」のことですね。働けなくなって生活の土台が揺らがないよう、あらかじめ備えておく仕組みです。
病気やケガで働けなるかもしれない
若い頃に大きな病気やケガをしてしまい、仕事ができなくなったとしても、生活を支えるお金がもらえる可能性があります。
家の働き手が亡くなってしまうかもしれない
万が一、家族を支えていた人が亡くなってしまった場合、残された家族の生活を支えるためのお金が支給されることがあるようです。
年金は、老後のためだけではなく、若くても病気や事故など、「かもしれない」ための保険のような役割も果たしているのです。
だからこそ、20歳になったら加入することになっているようですね。
「もっと詳しく知りたい」「学生だけどどうすればいいの?」そう思った方は、ぜひ公的な情報を確認してみたらいいかもしれません。
一番確実なのは、日本年金機構の公式ウェブサイトです。
20歳になったら送られてくる書類にも案内がありますが、事前に疑問を解消しておきたいなら、以下のページを参考にしてみるのが良いですね。
[参考]
日本年金機構 「国民年金」
日本年金機構 「国民年金に加入する方」
今回は、20歳になったら年金を払うこと、そしてその年金が老後だけでなく、「かもしれない」の役に立つということを簡単にお伝えしました。
次の記事では「払わなかったらどうなるの?」ということについて書いてみました。